第7回例会(症例相談会・検討会)

日程 2017年12月6日(水)20:00~22:00
場所 株式会社岩瀬歯科商会 水戸支店 セミナールーム
内容 「約9年ぶりに突然来院した患者の口腔内をみて自己反省 〜ISIに在籍し突っ走った10年〜」
歯科医師 長尾 大輔 先生(ひたちなか市開業)

私が当会に参加するようになり、早くも10年が経とうとしております。その間、幾度となくインプラント治療を行なう際“木を見て森を見ず”のような診療は最も避けなければならないという、初代中庭会長、先代寺門会長、さらに多くの諸先輩方からのお教えを頂くことができました。今年度より私が3代目の会長を務めさせていただくことになり、このコンセプトはしっかり受け継ぎ、今後は会員の皆様がインプラントなどの外科領域に限らず、保存・補綴・小児・矯正など、歯科の幅広い領域についても、より意見交換のしやすいスタディーグループでありたいとの願いを込めて、茨城インプラント研究会(ISI)の“ISI”を継承し、新たに“スタディーグループISI”へと名称を変更致しました。あくまでも患者利益に繋がる包括歯科医療の研鑽の場として、多くの方々に積極的な参加をお願いし“スタディーグループISI”発展のため、ご尽力頂きたいと思います。

先日、約9年前に私が全体的に治療を施し終了した患者が突然来院されました。当然、定期検診について説明はしておりましたが、海外出張などの理由で、終了後一度も来院されませんでした。また、他院にも一切かかったこともなかったようです。主な治療内容は、P処置後、上下左右の臼歯部不適合Brにインプラント治療および歯冠補綴、また、当時カリエスと判断した歯のC処置などを施しました。術前・術後、そして約9年後の口腔内写真・パノラマX線写真などの資料を見比べてみると、当時何故そのような判断をしたのだろう、今だったらこうしていたかもしれないなど、定期的にチェックできなかっただけに、まるでタイムカプセルを開けたかのように、良い意味でも悪い意味でも当時の診断・治療結果が、そのまま現在の自分自身に突きつけられました。今回この症例を通じて、タイムマシーンに乗ったつもりで自己反省を行なってみましたので“スタディーグループISI”の先生方からの忌憚なきご意見を頂戴し、忘年会とともに新たな年を迎えたいと思います。

参加費 会員:無料
参加者 16名