web例会 2023.4.12 20時~

「オーバートリートメントにしない顎関節へのアプローチCMD(Craniomabdibular disorders」」
(開業医レベルで可能な患者もドクターも楽になれる診断基準)

寺門正徳先生(瓜連中央歯科クリニック)

私も30年ほどの臨床経験が経過しましたが、未だに難解不明な咬合と顎機能、そして顎関節周囲疾患。そこで今回は顎関節へのアプローチとして、患者も術者も楽になれる診断基準と治療方法について発表させていただきます。欧米と日本では顎関節に対するアプローチも見解の相違があり、日本顎関節症学会の分類も細分化されていないのが事実です。歯周病学会でも咬合性外傷とCMDとの関係や歯周病とCMDとの関連性について論文が散見されます。補綴学会においても、不良補綴物や早期接触・顎機能の異常によるCMDについて多様な研究と考察が論じられています。
「そんなん一般開業医に何ができるの??」パントモ、断層撮影・ナイトガード?・プレート?
保険点数取れるだけ取る。プレートセットしたから良くなるはずあの患者さん来なくなると良いなぁ・・・・、咬合調整したらもっと悪化した、咬合再構成したらさらにハマった、何ヶ月もナイトガード入れてるのに治らない ! 本当に毎日装着して寝てるの ?というところでしようか。
重度の顎関節症は専門医でなければ治療は無理です。いつまでも悩まずに早期に紹介すべきです。
しかし実情は、顎関節周囲疾患の8割は軽症例です。私たち一般開業医でも患者に最小限の治療介入で、改善傾向にシフト可能な当クリニックの取り組みについて述べてみたいと思います。