「暫間補綴装置にテンポラリーインプラントを使用した一例」
西條詩織 先生
口腔内に保存困難な歯を認め抜歯と判断した際には, その後の欠損補綴を考慮した治療計画が必要となる. 患者が最終的にインプラント補綴を希望した場合, 抜歯を施行してからインプラント治療を開始するまでに待機期間を要することが多く, その間においても口腔内で咬合を保つことが重要と考えられる。
そのための暫間補綴装置として可綴性義歯は頻繁に使用されることが多いが, インプラント治療が発展している現在, 別の選択肢としてテンポラリーインプラントを使用することで治療計画の幅が広がる可能性がある.
今回, 患者が可綴性義歯を望まないことから暫間補綴装置の支台としてテンポラリーインプラントを使用し咬合を付与している症例を経験したため報告する。